天竺めざして、引きこもる。

いまより知的で気楽に生きるために役立つ本を紹介します。

組織論

政治から盗む組織の意思決定の極意 -日本の統治構造 官僚内閣制から議院内閣制へ(飯尾潤)-

厳めしいタイトルの本であるが、要は「日本の政治では物事を、誰がどうやって決定しているのか。」について説明した本である。つまり、政治における意思決定プロセスが明らかされる。 政治は意思決定のプロの世界である。そのため合意を形成するために、人間…

変化に対応できる組織!その6つの原則とは ? −−『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を読んで考えたこと②−−

コロナ禍で「変化」への対応力の重要性を強く意識するようになった。 昔から「変化のスピードが速くなっている中で、云々~~」と言われつづけてきたが、ここまで実感をもって生活の急激な変化を肌身に感じたことはなかった。 この変化にうまく対応できたも…

なぜ「空気」を読むのか(2)-「空気」の研究(山本七平)-

「空気」の研究 (文春文庫) 作者:山本 七平 文藝春秋 Amazon 前回は、本書第1章の『「空気」の研究』の内容に沿って、人々を拘束する「空気」が生成される原理を紹介した。 そして、空気の支配を打破するために、かつては「水を差す」という方法がとられて来…

なぜ「空気」を読むのか(1)-「空気」の研究(山本七平)-

「空気」の研究 (文春文庫) 作者:山本 七平 文藝春秋 Amazon 組織は一体何に支配されているか? 組織を支配するのは、制度的な権力者、またはカリスマやインフルエンサーだと思っていた。 ところが、ここ数年日本史を学び、なんとなくそう単純なものではない…

嫌な会社を改造するには? −− 『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を読んで考えたこと①−−

「まったく、ウチの会社は!」 働いていると、多くの人が感じることと思う。 「でも、自分ではどうしようもないし我慢するしかないか・・・、でもやっぱりなんかモヤモヤする・・・」 この感じが、これから数十年続くと思うと、なかなかしんどい。 『失敗の…